2014年 01月 30日

Kepler Track (2日目)

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稜線を吹き渡る風と雪。折れた心のケアとKEA。

世界遺産「フィヨルドランド国立公園」を3泊4日で周回する
NZ Great Walkの一つ “Kepler Track” 2日目の記録。






<ルート>
Luxmore Hut → Forest Burn Saddle Emergency Shelter → Hunging Valley
Emergency Shelter → Iris Burn Campsite (距離 14.6km コースタイム 6hours) 


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12月31日(火) 6:30 起床。

外気温5℃。昨日とは段違いの寒さ。
一面雲の中、朝日が徐々に顔を出す。




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呼応するかのように、雲が一斉に動き始める。




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向かいの峰々には、昨日はなかった雪。
夏のNZは雪とは無縁だと思っていたが。




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昨日、HUT(山小屋)でお会いしたOさん夫妻は一足先に出発。
BACKPACKはお二人揃って“山と道 U.L.FramePack ONE”。




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8:15 我々も出発。

風がとにかく強い。冷たくて痛い程。

自分も外人に対抗して(?)、ハイカーズショーツを履いて
張り切ってみたものの、あまりに寒すぎて5分で挫折(笑)。




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・・・・・吹き荒れている・・・・・(焦)。



そう言えば、山小屋内の天気案内に
「標高1,400m以上は雪」とあったっけ。




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ミゾレまじりの雪と風の中、
不安な気持ちで歩を進める。




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最初は余裕そうな表情の彼女も・・・。




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想定外の状況にテンション↓↓↓




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山頂はパス。まだまだ先は長い。




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先を歩くパーティーの姿は完全に雪山に挑むソレ。
「あそこを歩くのかぁ・・・」後方からは彼女のタメ息。




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一方、自分はテンション↑↑↑
「笑うしかない!」と開き直る。




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しかし、こんな状況下での稜線歩きは初。




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「少し休みたい」
「こんなハズじゃ・・・」
「寒すぎて凍傷になりそう」

想定外の状況に彼女の心が折れる。
ペースも明らかに落ちてしまっている。



〔客観的に〕  〔冷静に〕  〔明るく〕
置かれている状況と対策を共有する。

この吹雪の中で休んでも体力は回復しない。むしろ逆効果。
ゆっくりでも歩いた方がいいよ。暖かくなるには動くしかない。

ルート上には避難小屋(Emergency Shelter)が2箇所ある。
まず、そこを目指そう。今が標高のピーク。これ以上は登らない。

SUUNTOの気温表示は1℃。寒いけれど凍傷になる程じゃない。
問題は氷状の雪。顔さえガード出来れば体感温度は変わるハズ。





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「ナダめたり、スカしたり」
「話しかけて、話をさせたり」




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「おっ、青空が見えた!」とか。

彼女の「やる気スイッチ」を探す。




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「ぜんぶ雪のせいだ。」

JR SKI SKIのCMのキャッチコピーじゃないが、
彼女の心情を端的に表す言葉としてはピッタリ。

スノーマジックファンタジー的要素はゼロだけど(笑)。




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一つ目の避難小屋、“Forest Burn Saddle Emergency Shelter” を越え、
雪は少し収まってきた。稜線も先まで視界が利くように。それだけで気がラクに。




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標高1,400m程とは思えない稜線歩きが続く。




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少し進んでは、彼女を待つ。

「ガンバロウ」 背中を押すことは簡単だけど、
歩を進めるか否か、決断するのは自分自身。




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13:00 “Hunging Valley Emergency Shelter”着。

中のスペースは6畳程度。が、登山者でギュウギュウ詰め。
考えることは皆同じ。クッキーをもらったりしてどこか連帯感。




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避難小屋を出ると、目の前に大きな鳥が。




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世界で唯一、標高の高い森林地帯に生息するオウム“KEA”。

体長50cm程のKEAは人間の4歳児並みの知能を持っているらしい。
好奇心が強く、登山者のBACKPACKを荒らしてしまうこともあるとか。




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改めて見ると、なかなかの愛嬌。




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GOALまであと2時間(CT)。
気温6℃。天候は回復傾向。




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景色が気持ち良い稜線。

彼女のテンションも回復(ホッ)。




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道標を境に稜線歩きは終了。

心残りと安心とで複雑な気分。




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ヒゲのような木々を抜け、




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コケが密生した樹林帯に突入。




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1日目とはまた異なる重厚な雰囲気の原生林。
まるで「風の谷のナウシカ」に出てくる腐界の森。



ここで彼女が再びペースDOWN。

今度は「靴下が擦れてアキレス腱が痛い」との事。
山旅前に慌てて靴下を購入したのがマズかったか。

結局、最後は彼女のBACKPACKも担ぎつつ黙々と下る。
キツくなかったのは「やるっきゃない」状況だったからかな。




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16:00 やっと“Iris Burn Campsite”に到着。

テン場は我々含めてたったの3張(キャパは20張)。
柔らかい芝生の為、ロールマット要らず。申し分ない。




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昼食後、辺りを散策。

少し離れたところにある“Iris Burn Hut”。
ここもキレイで立派。人が多くて羨ましい(笑)。




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“KEA”の注意板。
やはり厄介者扱い。




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特筆すべきものは何もナイのだけど、それもヨシ。




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大晦日ということで、夕食は年越し蕎麦。

「日本は“紅白歌合戦”が始まる時間だ」

そんな話をしながらも実感はまるで湧かない。
昨日もHIKE、明日、明後日もHIKEなワケで。
「晴れて欲しいなぁ」気になるのは直近のコト。


気温13℃。テントを叩く雨音を聞きながら今年が終わる。
出発前の体調不良は既に遠い過去のものになっていた。

by ishida1011 | 2014-01-30 00:18 | 山旅 | Comments(0)


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