2014年 09月 04日

〔移動編〕 John Muir Trail

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“旅は人生の道標(みちしるべ)”

とよく言うけれど、“道標”というより“試練”なのかもしれない。
準備万端でもハプニングは起こる。ドタバタ劇のような移動編。





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「整備遅れにより出発時刻は変更となりました」

遅延(17:30⇒19:00)のアナウンスにもまだ余裕があった。
想定の範囲内だったし、実際乗継ぎ時間は充分確保していた。

8/21中に【成田→LA→マンモスレイク】まで行くスケジュール。
そうすれば2日目の朝からJMTに入ってHIKEをスタートできる。




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映画 「ノアの箱舟」「グランドブダペストホテル」をなんとなくチョイスして鑑賞する。
LAまで11時間のフライト。気だるいテンション&非日常的な空間も意外と悪くない。




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日付変更線をまたいで
同日の午前中に戻っていく。
いつになっても不思議な感覚。




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着陸時刻が近づき税関申告書を記入するタイミングで気づく。


自分 「牛肉の持込みって制限されているんだっけ?」
妻   「そうらしいね」
自分 「じゃあ、レトルトカレーの“ビーフ”は引っかかるかな?」
妻   「うーん、一応ちゃんと申告したほうがイイんじゃない?」


JMTでの食事で一番楽しみにしているカレーを手放したくないなぁ、
と思いながら、「食品」持込みに〇を付けて税関で申告書を手渡す。


税関 「『食品』って何が入っているんだ?」
自分 「ライス、インスタントヌードル・・・」
税関 「OK! バイバイ」


話の途中で強制終了(笑)。
一般観光客と判断されたらしい。
肩透かしを食らったけど結果オーライ。




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LA→マンモスレイク行は1日1便で夕方発。
国内線の待合室で4時間ほどヒマを持て余す。

「結構寒いね」 Tシャツ短パンの妻にとっては辛そう。

機内や空港内での防寒対策を全くとらなかったことが
後々に影響を及ぼすことになろうとは思いもしなかった。




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16:00 ようやく搭乗開始。
こんなプロペラ機で大丈夫か?




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これから離陸という段階になって機内アナウンス。
「機体に不具合が発生した為、ゲートに戻ります」
客席もザワザワとしている。何が起こったんだろう?

と思いつつも、「どうせまた出発が遅れるだけでしょ」と余裕だった。
自分の興味は〔機内犬搭乗OK〕だったこと。さすがアメリカ、なんて。




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空港職員から早口英語で説明があって
乗客が一斉に携帯で連絡を取り始める。

改めて職員に問い合わせると、本日は欠航との返答。

「明日出発の同時刻の便に振り替える事が出来ます、
必要があればLA市内のホテルを手配します」との事。



イヤイヤ、それはマズイ・・・(汗)。
想定外の事態勃発。一度頭を整理する。

■我々の手配したJMTパーミット(許可証)は明日(8/22)スタートのもの。
  1日遅れだとパーミットは無効となり、新たに手配し直さないといけない。
  人数制限しているJMTやPCTは現地でも確実に手配できる保証はナイ。

■1日遅れでパーミットを再取得できたとしても、JMTを歩けるのは6→5日間。
  当初想定した区間を歩けなくなる可能性大。行程を見直さなければならない。


⇒なんとしてでも今日中にマンモスレイクに着かなければ・・・。


乗客の中にはレンタカーを手配して移動しようとする人がいて周囲に声を掛けていた。
我々も便乗すれば良かったのだが、現状把握に時間がかかり過ぎていて、時既に遅し。



自分 「・・・しょうがない。TAXIで行こうか。」
妻   「どれくらいの距離があるの?」
自分 「分からない。飛行機で1時間とすると500㌔位かな。」
妻   「どれくらい時間がかかるの?」
自分 「分からない。でも500㌔なら今日中に着けるかも。」
妻   「いくらかかるの? お金が足りないんじゃない?」
自分 「分からない。クレジットカードが使えるんじゃないかな。」


正確なことは一切「分からない」。
こんな事態はかつてなかった(汗)。




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「OK! ノープロブレム」

東欧出身っぽいTAXI運転手は意外と軽いノリ。
言葉はぎこちないけど人の良さそうなオジサン。

18:00 LA出発。とりあえず助かった(のか?)。




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高速道路からサンセットの一部始終を眺める。

多分、この光景はずっと忘れないんだろうなぁ。
ウツラウツラしながらそんなことを考えたり・・・。




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22:00 休憩ついでにサンドイッチを購入。
食べれるだけありがたいと思うことにする。


ふと横を見ると妻の様子がおかしい。寒気がするらしい。
機内や空港で冷えたに違いない。慌てて上着を貸し出す。




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24:00 マンモスレイクのホテルに到着!

運転手と固く握手(自分は何もしてないけど)。
i-phoneをナビ代わりに悪戦苦闘していたっけ。
相当疲れただろうにイイ人で本当に良かった・・・。

■走行時間  約6時間(休憩含む)!
■走行距離 340マイル(約544㌔)!! 
■支払料金  850㌦(約85,000円)!!!

当初予定の費用(フライト料金・移動費等含む)が
3万円(2人分)だったので55,000円の想定外出費。

ウーン、仕方ない(と必死に思い込むようにした)。




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チェックインを済ませ、ホッとしたのもつかの間、
妻の容態が悪化。呼吸が乱れかなりしんどそう。
体中が尋常じゃない高熱。確実に絶対安静状態。

一難去ってまた一難・・・。

もはや時差ボケがどうとか言っている場合ではナイ。
濡れたタオルを交換したり、部屋の温度調整をしたり。

気付けば朝5:00。どうなることやら、試練は尽きない。




by ishida1011 | 2014-09-04 06:28 | 山旅


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