2014年 11月 12日

〔編集後記〕John Muir Trail

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"山々が呼んでいるので私は行かなければならない"
                JOHN MUIR

自分はそんなカッコイイことを言えた柄じゃないが、
JMTを歩き終えて、総括(らしきもの)をしてみる。







総距離約340Kmに及ぶ John Muir Trail のうち、我々が歩いたのは
青い線の区間(約104Km)。改めて見てもホンの一部に過ぎない…。

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山頂を目指すのではなく、峠を越えては下り、時に水平移動。
JMTはそんな道の連続。日本の"山登り"とは全く異なるスタイル。
「それが本当に面白いのか?」実は心のどこかで疑問を抱いていた。





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でも、コレはコレでアリ。比較はできないけれど心から楽しめた。

峠を越える度に新たに広がる光景。すれ違うハイカーとのやりとり。
衣・食・住の全てを背負い、日が昇って歩き出し、沈んでは寝る1日。
夜の落ちてきそうな程の天の川。朝のテントを出て眼前に迫る景色。

胸のすくような登頂の達成感とは全く別の高揚感、満足感、そして達成感。
「自分の力でココまで歩いてきた」という自信。「まだまだ」という反省。

歩くのも、休みのも、ペースも全て自分の意思次第。これが自由ってやつ?



唯一の後悔は、「ココにテントを張りたい」と思った場所を時間の都合上で
泣く泣く断念したこと(ライエルキャニオン上流部やカテドラルレイク周辺)。

今回はゴールのヨセミテバレーで"アワニー"に宿泊する予定もあって、歩き通すことを最優先に行動。
無事に目標を達成できたから言える贅沢な悩みだと思うが、もう少しノンビリする時間がとれたらな。





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【持ち物】

■役に立ったモノ

 *テント
  sixmoon designsのヘイブンタープ(cuben仕様)は僅か800g程度。
  軽いこと、丈夫なことが体力的にも精神的にも安心感を与えてくれた。

 *レトルトカレー
  一般的にはフリーズドライ食材で軽くすませがちだが、
  疲れた時こそ美味いものを食べたいと思うのは自然な感情。
  中村屋のインドカレーは野菜がゴロゴロしていて特に美味しい。
  しみじみ「持ってきてヨカッタ〜、でかしたぞ自分」と自己満足。

 *お茶漬け
  軽いし、汗で失われた塩分を補給できるし、何よりホッとできる。
  アルファ米1パックに2袋投入が◎。味はやっぱり定番の"梅"だな。

 *サコッシュ
  "ハリヤマプロダクション"の地図が見えるサコッシュは
  歩きながら現在地を確認できてズボラな自分は重宝(↓)。

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■役に立たなかったモノ

 *蚊対策グッズ(モスキートネット、蚊よけスプレー、ブレスレット)
  日照り続きのせいか、後半は水場が干上がっている箇所が目立った。
  その影響もあって悪名高き蚊はラッキーなことに一匹もいなかった。
  (蚊がいないと分かっていても、持っていかない選択肢はないけど)

 *ベアキャニスター
  逆に役立つ事態にならずに済んで良かった(JMTでは携行がルール)。
  
 *レインパンツ
  幸いにしてシエラ晴れ続きで出番ナシ。


結果として使わなかったモノはあっても不必要なものはなかった。
食料の量も計画通り過不足ナシ。上出来じゃないかな(自画自賛)。





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一番の功労者(?) "Mountain Hut"。

すれ違ったハイカー達から「シャレた帽子だね!」とやたらウケが良かった。

LAの入国審査官からも「ワンピースガスキデスカ?」と片言の日本語で聞かれたっけ。
「ワンピース?」→「ONE PIECE(アニメ)のこと?」→「ルフィーの麦わら帽子(!)」
言葉の意味に気付いたのが5秒後。「なんか日本のアニメってスゴイなぁ」と感心してしまった。





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【テン場】

高度3,000m前後で湖が点在するエリアではテントを張れる場所に制約はあったけど、
それ以外は自由。トレイル上から見えなくて、水場から30m以上離れた場所であればOK。
自由に張ってOKと言われても、人が張った跡地を探してしまうのは自分の悲しいサガ(笑)。





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【トレイル】

踏み跡はしっかりあるので迷うことはまずナイ。
分岐地点にはちゃんと道標もあって不安感はナシ。
(それでも地図を見て現在地を常に把握していた)





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【あいさつ】

”Hi!"
"Hello!"
"Enjoy it!"
"After You"
"Good Luck!"
"Have A Wonderful Trip!"

全てすれ違ったハイカーのセリフのパクリ(笑)。
徐々に適応していく自分がなんとも可笑しかった。

時に「ハァ、こっちはもうクタクタだよ…」なんて
愚痴るハイカーもいて、それはそれで面白かったな。





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僅か5日間で知った様な顔して語るなんて大それているけど、
JMTは決して難しくはない。門戸は広く、誰もが挑戦できる。

インヨ国有林の管轄では犬連れハイカーをアチコチで見かけたし、
実際、歩いている人の多くは全くストイックな感じじゃなかった。
「まとまった休みがとれたから大自然の中で過ごそう」的なノリ。

JMTを歩くのに必要なのは、体力以上に渡航費と少しの勇気かも。





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John Muirさん、ありがとう。





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さて、次はどこを歩こう?

アラスカのチルクートトレイルも気になるし、
日本の北アルプスも夏に1週間位歩いてみたい。
引越してきて間もない千葉県の低山も気になるし、
復活したジョニーを連れて久々にテント泊もしたい。
今まで歩いたことのない人とも山歩きを楽しみたい。

JMTに触発されていろんなスタイルを試したくなった。

POPEYEはそんな今の気分にドンピシャで思わず2冊買い。





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JMTのスルーハイクもいつか必ず。





by ishida1011 | 2014-11-12 10:14 | 山旅 | Comments(6)
Commented by Tamu at 2014-11-13 08:33 x
はじめまして
いつも楽しく&羨ましく拝読させていただいております。
海外トレイル ニュージーランド&ヨセミテ とても行きたくなりました。
私もコロンビアの海外トレイルの雑誌を手にし、海外トレイルに目を向け初めて、海外初トレイルをこの夏スウェーデンで体感しました。
http://www.fjallraven.com/classic
是非次は110キロ 王の散歩道を体験してみてはいかがでしょうか。

Commented by ishida1011 at 2014-11-13 22:07
>Tamuさん
はじめまして。
いつも見ていただいてありがとうございます。
スウェーデン…敷居が高い印象を持っていましたが
スケールが凄そうですね。ちょっと勉強してみます。
あとは休みとお金…です…。
JMT、NewZealandも別物ですがオススメです。是非!
Commented by tamu at 2014-11-13 23:22 x
早速の返答ありがとうございます。
スウェーデンは、思いのほか敷居は高くありませんよ。
トレイル初心者の私ですら、スポッと容易くエンジョイできましたから。
なんと言っても、水場の多さとアップダウンが少ない、そして現地でフェルラーベンが主宰をしているイベントに参加することで個人旅ではあるものの比較的安価で旅ができ、リスクも減りますので。
フェルラーベンクラシック(110キロトレイル)は毎年8月第二週の木金土日スタートです。そのため日本のお盆休みに偶然合致しており、参加するのも案外楽なのではないでしょうか。
Commented by ishida1011 at 2014-11-14 12:31
>Tamuさん
思わず「へぇ~(×3)」と唸ってしまいました。
いろいろと貴重な情報、ありがとうございます。
山旅の輪郭が見えてくるとどうもソワソワしていけません(笑)。
ロングトレイルばかりではないですがまた遊びに来てください。
Commented by yama-oson at 2015-01-07 00:02
飛行機の中でCMみつけていただいてありがとうございます(笑)
いやぁ、やっぱりいいですね!記事を読んでいてまた行きたくなりました。
そして、下山後の充実っぷり…ルーカスフィルムも行ってみたかったです。
僕は向こうのハイカーとすれ違う時は緊張してました(笑)
Commented by ishida1011 at 2015-01-07 09:41
>yama-osonさん
あけましておめでとうございます。
JMTの件では本当にありがとうございました。
自分もタマに思い出しては"ヨカッタなぁ"とシミジミ…。
ルーカスフィルム、観光地ではないですがオススメです!


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